2019年3月11日月曜日

vol.14 カラー(水耕栽培)


湿地栽培(水耕栽培)カラー生産日本一の産地さんである
千葉県君津市に行って来ました。
東京から車で高速(アクアライン)を使うと
あっという間に到着しました。

畑地(土耕栽培)のカラーは色が豊富にあるのが
特徴の一つですが
湿地栽培(水耕栽培)のカラーは上品な白いお花がメインです。

真っ白な花を青空に向けてすっと伸ばす
凛とした花姿には潔さを感じます。

【カラー】 Calla-lily
サトイモ科 多年草
南アフリカ原産 




奈良陽さん

明るい笑顔で
滑舌良くポンポンと話してくださいました。
カラー生産は5年目。

ん?
その前は?
お聞きすると…
都内で金融会社にお勤めしていたそうです。
なるほど!
身のこなしがテキパキしていて
スーツ姿でばりばりと働く姿が
容易に想像つきます。

なぜ都内から千葉県に越してまで転職したのでしょうか?
お花(カラー)の生産は
自分が元気なうちは
ずっと終わりがなく続ける事ができるので
ご夫婦で決心して移住されたとのことです。

会社員から生産者さんへ。
明るい笑顔で話してくださいましたが
1から必死に勉強して
当初は色々とご苦労もあった事と思います。
また
カラーの生産以外に野菜も作っています。

ご自身のカラーのハウスは
アクアホワイト2棟ウェディングマーチ2棟の計4棟。

ですが
他の方のハウスも見ていて
今は27棟を管理しています。


1棟がとても長くて
それが27棟‼
凄いなぁと思ったら
繁忙期には全てのハウスのドアを開けるだけで
1時間かかるんだよ!
と笑いながら話してくださいました。

アクアホワイトの開花は
9月下旬頃から5月上旬頃。
ウェディングマーチの開花は
10月上旬頃から5月上旬頃。
どちらも
トップシーズン
3月4月です。



1本から2本花が出るので
1本目で栄養成長や、成長バランスをチェックするそうです。
そして
葉が大きいと花も大きい
と比例するそうです。
こういう成長過程のお話しを
直接聞くことが出来るのは
本当に貴重な時間です。



年間24時間365日
大体平均15℃くらいの
地下水300メートル以上から湧き出ている
井戸水を使っての栽培です。


冬は暖房はいらない
夏は冷房はいらない
夏の場合は
遮光ネットで真夏の直射日光を遮って暑さから守っているそうです。



ハウス内は冬だというのに
ほわっと暖かく感じました。



肥料はジベレリン処理。
固形の物を下に埋めています。

今はちょうど小糸カラーの美しい季節。
ぜひ飾って楽しんで頂きたいと思います。
カラーの大人カッコイイ独特な美しさに
いつも魅了されます。

飾る時は
花瓶のお水は少なめにして
茎を下から切り戻してください。
涼しい場所に置いてあげる
より長く楽しめます。


2019年2月25日月曜日

vol13 産地見学 アネモネ

春になるとうきうきして来ます。
寒くて縮こまっていた身体を
う~んて伸びをして
暖かいお日様の光を浴びたくなります。

気づくと蕾も膨らみはじめ、
あちこちで春の息吹を感じます。

花屋の店先が
落ち着いた大人色から少女のような可愛い色に
様変わりし始めました。

春のお花はたくさんありますが
くっきりとした花色に透き通るような儚い花弁を持つ
アネモネの魅力には
いつも、うっとりしてしまいます。

『モナ・リザ』『デ・カン』『セント・ブリジット』『ポルト』『咲き詰め咲』…
品種は色々ありますが
今回は『デ・カン』を生産されている
アネモネ生産者さんの所へ伺って来ました。

ずーっとずーっと
行きたかったアネモネの圃場へわくわくしながら!

雨予報でしたが、ぽかぽか陽気で気持ちの良い日でした。

【アネモネ】
キンポウゲ科 多年草 地中海原産
和名「牡丹一華(ボタンイチゲ)」「紅花翁草(ベニバナオキナグサ)」など。

語源はギリシャ語で「風」を意味する「anemos」から。
種が風によって運ばれるので、
「風」が由来となっている名前が各地で見られるそうです。

















千葉県君津市
小糸のアネモネとして生産されている
溝口光枝さん

はにかんだ笑顔がとても優しくて
物腰柔らかな素敵な女性です。

そして
とても驚いたことに
君津市でのアネモネ生産者さんは僅か4人だけとのこと。
小糸のアネモネは有名で
季節になると安定して入荷していたので
もっとたくさんの生産者さんがいらっしゃると勝手に思っていました。

ハウス4棟で『デ・カン』を20年間
ほとんどお1人で生産されています。




アネモネの色は基本的に赤、紫、白、ピンク4色。
ハウスの中では色ごとに整然と植え付けられていました。

ちょうど採花の真っ最中にお邪魔したのですが
ハウスの中は、春が溢れていました。
きらきらとお日様を浴びて
笑い声が聞こえてきそうです。

8月中旬に国産球根を冷蔵庫に1ヵ月保管して
9月中旬に畑に植え付けます。
これは球根に冬から春を教えるためです。
冷蔵庫は生産者さん各自が持っていて、保管しているそうです。
今シーズンは約5700球を植え付けたそうです。

その年によりますが
11月中旬から3月上旬までが収穫となります。
12月の陽気の影響なのか
今年はとても丈が長いそうです。
確かに『デ・カン』は草丈が短いイメージでしたが
ハウス内のお花は50センチほどあります。


















お花のサイズは小ぶりで、茎も細いのですが
お日様に向かってぐんと伸びている姿は
元気いっぱいで、頼もしくさえ感じました。

1株から大体30本くらい採花出来るそうですが、
陽気が良い日が続いて、次々と咲くので大忙しだと
ニコニコ笑って話してくださいました。
球根の植替えは、毎年行い、液肥を数回与えています。


















下葉処理もきちんとされています。














ボト病(灰色かび病)などに注意して
気温は凍らない程度に保ち
雪害対策としては
ハウスに筋交いの棒とハウス内に支柱を数本立てています。

冷え込む朝晩は、日中に換気のために開けておいた横のシートを閉めます。
2重ハウスなので真冬の暖房以外はそれで大丈夫だそうです。

暖かい千葉県君津市ですが
数年前の大雪では雪害でハウスが潰されたりと
色々とご苦労がおありです。

昔は菊やカスミソウも栽培していたそうですが、
今は、お花はアネモネの栽培のみ。
アネモネが終わるとサヤインゲンの栽培をされています。

















採花したての赤いアネモネ
ハサミで1本1本切ります。

最近
切花としてアネモネの『モナ・リザ』の入荷がとても少ないなぁと思っていたら
栽培する時は分球しにくいので、
種または苗での栽培になるそうですが、
アネモネの品種としては暖房がとくに必要で、コストもかかるため、
苗農家さんが減ったことが一つの理由だそうです。

アネモネは茎が空洞なので、
指で押したら潰れてしまいそうと思いますが
生命力溢れていて、そんな心配は不要です。

蕾から花開き、そのまま花弁がはらはらと散ってしまいそうなのに
毎日お水を替えて、切り戻してあげると
びっくりするくらい長く楽しめます。

















色がはっきりしているアネモネは
単色でも色ミックスで飾っても美しいお花だと思います。
この季節の春のお花
アネモネで
お部屋に彩りを添えてみませんか?

2019年1月31日木曜日

vol12 全国ゆりサミットin高知

リリーアンバサダーとして
会社形態の生花店一スタッフとして
百合の魅力を発信していくために学びたくて
初めて大規模なサミットに出席して来ました。

とても緊張感をもって臨みました。










高知県リリーズファミリー会長
森田浩明さん、真智子さんご夫妻
森田園芸さん




『全国ゆりサミット』

1月25日、26日
全国のゆりの関係者が集結し、ゆりの魅力、今ある課題や問題点を
参加者全員で意見を出し合い、今後の取り組み方針を探り、考え、
行動するために行われました。

第1回目は3年前に埼玉県深谷市で行われました。
サミットを開催するきっかけは雪害からの復興だったということです。

今回はゆりの生産量が全国第2位の高知県で開催されました。
私にとって初めての四国、初めての高知県です。

全国各地から、生産者、市場、中卸、生花店などゆりに携わる人達が270名集まりました。

















サミットのメインテーマ

『ゆりを続ける。』

それぞれの立ち位置から、ゆりを続けていくことを考えていきます。
このメインテーマをふまえて
分科会では4つのテーマにわかれて、意見交換しました。

テーマ1
販売から市場、消費等を議論
「我々は売りにくくなったゆりをどう売っていくのか」

テーマ2
栽培、球根仕入、土壌、施設などを議論
「納得いくゆり作りとはなにか、作り続けるために何ができるか」

テーマ3
社会環境における人とゆりの関係を議論
「ゆりと人の関係性はどのようになっていくのだろうか」

テーマ4
自由テーマで業界を俯瞰した議論
「考える事が次につながる」

「情報共有」「コミュニケーション」「ゆりフェア」「香りの取り組み」「SNSの活用」など、ゆりを次世代につなげるための意見がたくさん出されました。

テーマでまとめた内容は本年中に資料としてまとめられる予定なので、再度お伝え出来ればと思います。

私はテーマ4に参加させていただきました。

いくつかのテーブルがある中で、
リリーアンバサダーテーブルが今回は特別に設けられました。
自由テーマで、他県、他業種のリリーアンバサダーの方と現在の課題や今後のあり方について意見を交換しました。

ある生産者さんは生花店やお客様との繋がりが直接ないので、
先ずは現地のゆりを見て「きれいだよね」と実感して欲しいということでした。

私が産地見学を続ける理由はまずそこにあり、
その花の魅力を感じて、生産者さんの生の声を聞いて、
私自身が好きにならなければ店頭でお客様に心からおすすめできないのです。

ゆりは扱いづらいから苦手という方も
一度、産地でゆりのストーリーを感じて知ってもらえれば
好きになってくださると思います。

生花店スタッフだけではなく、
お店のお客様にも産地見学をしていただく機会を作れば
ゆりの魅力をさらにお伝え出来ると思うのです。

生産者さんとの繋がりをもって情報共有する。

そのためには生産者さんと生花店の間にいる市場の方や仲卸のかたにパイプの役割をしていただいて、
専門家である生産者さんにゆりについて勉強会を開いて教えてもらったり
生産者さんが店頭で直接お客様の反応を見る
生花店が産地でゆりの栽培を見る
ゆりのサンプルの試飾
こういった事が出来れば、もっと広がっていくのではないかなと思います。









今後リリーアンバサダーとしてやりたいことを
書き出しました。






今回のサミットでは
270名というたくさんの方が集まったのに
生花店は9名のみ。
テーマだけみても生産者さんだけの思いを強く感じて
これでは一方通行になってしまうのではないか?と不安でいました。

こういった場にもっともっと生花店の方が入って、
お互いの現状と課題を話すことが出来れば
理解も深まり、ゆりの魅力を発信し続けることが出来るのではと思います。

続けていく。
繋がっていくことが大切なのだと感じた2日間でした。



2018年12月9日日曜日

産地見学vol.11 ガーベラ(2)

空に向かって咲くお花

可愛らしい容姿は若い女性に
絶大な人気を誇っています。

花屋さんに蕾の状態で入荷するお花が多い中
ガーベラのほとんどは開花した状態で入荷して
店頭に並びます。

そんな中
蕾の美しさを知って欲しいと
の状態で出荷する生産者さんがいます。

初めて蕾ガーベラを見た時の感動!
美しい・・・
言葉では表せないグラデーション
開花していく様も美しく魅了されました。

私が絶対にお会いしたいと思っていたガーベラの生産者さん

ADORE FLOWCAさん

会社の名前の意味は
ADORE敬愛なる(イギリス英語)
FLOWCA扶郎花(ガーベラの和名)
出会った瞬間 心惹かれる
【敬愛なるガーベラ】













山本ゆかりさん
思い描いていた通り可愛らしくて素敵女子
ガーベラへの愛情がひしひしと伝わってきました。

静岡県牧之原市でお父様が45年前からガーベラ農家として生産。
山本ゆかりさんは14年前から生産に関わっています。
ハウスは大小合わせて6棟。1200坪の土地で栽培。
スタッフさんは基本6人で繫忙期に増えます。










栽培している品種は約45品種。
















早速ハウス内に入らせていただきました
朝早くにお邪魔したのですが
キラキラ朝日に向かって顔を向けている姿が何とも可愛らしい。
お日様の方向に顔を向けるので
ガーベラの向きもその都度変わるのも興味深いです。



ハウス内はとても暖かく
1年中春の状態を保っています。

オランダから輸入した苗が愛知県で培養され
その苗が届いて生産されます。
植え替えは約2年。
2年目になるとお花の疲労感がみえたり、細くなったりするのが理由です。

ガーベラは周年採花出来るお花です。
環境が良ければぐんぐん育ってくれます。



山本ゆかりさんのガーベラは
茎がしっかり太くて力強い
「ガーベラはもたない」
そんな先入観を良い意味で裏切ってくれます。




隔離栽培という方法で生産しています。
下は砂地
清潔でとても気持ち良い空間です



1つのプランターに3鉢入っています。
水やりはマイクロ潅水チューブを鉢に刺していて
時間が来ると自動的に水やりが行われます。

水やりの他に肥料もあげますが
お天気などで色々変えるそうです
雨が続いたらアミノ酸
光合成が出来ない時は特別肥料です。
自然のお日様には勝てないですが
なるべくお花にストレスを与えない
これはとても大事な事ですよね!

あと葉面散布
ミネラルをかけたりもします。



CO2の機械を導入して使っています。
2.3秒でつくというからすごい。


カビ、シミ、うどんこ病などの病気にならないように
湿度管理も大事で
ハウスはシックスライトフィルムの屋根で遮光カーテンも併用したりと
光合成、エネルギー
品質を落とさないように細心の注意を払っています。

静岡は台風の通り道
ハウスが潰れたり停電になったりと
何度も被害に合い、大変な思いをされています。













同じ株から違うタイプのガーベラが花開いていました!
可愛い・・・

山本ゆかりさんはガーベラのように真っ直ぐで前向きな方
1つ1つ自慢出来るガーベラを作りたい!
黄色だけどただの黄色じゃない、そんなガーベラを作りたいと話します。

「好きなガーベラは?」
私の問いかけに…

白が好きだけれど
自分の満足のいくガーベラはまだまだこれからです。
純白で強くて可憐、そんなガーベラを作りたいと。
そして花屋さんにワクワクして欲しい!

すでに私はゆかりさんのガーベラに
ワクワクきゅんきゅんしています。

蕾ガーベラは
蕾から花開くまでのストーリーを存分に楽しめます。
可愛いイメージが強いガーベラですが、
妖艶な雰囲気で落ち着いた大人の魅力を感じます。


12月12日(水)
オランダ屋全店舗
ADORE FLOWCAさんのガーベラが店頭に並びます。
蕾ガーベラの魅力
ガーベラの魅力をぜひご覧ください。




vol.10 ガーベラ(1)

色とりどりのお花を咲かせ
花茎が長く伸びてすっきりとした草姿が特徴

陽気で明るい雰囲気を持ち
前向きで元気なイメージ
見ているだけでキュンキュンしてしまいます

お花屋さんで一度は見た事が
あるのではないでしょうか

【ガーベラ】 キク科 多年草
別名 「オオセンボンヤリ」「ハナグルマ」
和名 「扶郎花」

名前の由来は
19世紀末に南アフリカでガーベラを発見した
ドイツの植物学者ゲルバー(Traugott  Gerber)
に由来します。
ガーベラは英名「Gerbera」と書きます。

野生種では約40種存在します。
切花用とした流通している品種は2000品種以上あり
そのうち90パーセントオランダなどから輸入された品種です。
輸入された苗を日本国内の生産者さんが栽培出荷しています。













花のサイズも大輪、小輪タイプや
花弁が糸状の「スパイダー」や「一重」「半八重」「八重」「球状」など実に様々で楽しませてくれます。



花の中心部分(目とよばれます)は淡い黄緑色や黒っぽいものがあり、
アクセントにもなっています。
今は無花粉タイプも出回っています。
品質改良が進み、ガーベラもどんどん進化して
驚かされることばかりです。

【4月18日はガーベラ記念日】

4月18日はガーベラ記念日です。
日本で初めてガーベラの新品種が誕生したことと
「よいはな(418)ガーベラ」
と語呂合わせしたものが由来になっています。

この日に合わせて記念イベントも行われます。
イベントでまた違うガーベラの魅力を感じて頂けたら嬉しいです。

















一言ガーベラといっても実に多様な色、形、サイズ...
毎年のように新しい品種を見るような気がします。
特に若い女性に大人気で、
ご自宅用やプレゼントにと選ばれる方が多いです。

長く楽しむコツとして

切り口をまっすぐ水平に切り、お水は少なめ
花持ち剤は殺菌効果が入っているタイプのものを入れてあげる。
キッチンハイターがあれば数滴たらしても効果があります。
菌を増やしてしまうので
糖分ありの花持ち剤は逆効果です。

1年を通じて楽しめるガーベラ
まずは1本飾ってみませんか?

2018年11月24日土曜日

vol.9 葉牡丹

冬の季節花として、花壇を彩るお花
幾重にも重なる葉のボリューム感
寒さにたえて素晴らしい色付きを見せてくれます

切花としても
不思議な魅力を放ち
目を楽しませてくれる

【葉牡丹】別名 花キャベツ
原産地 ヨーロッパ

ブロッコリーやカリフラワーと同じアバラナ科です
牡丹の花に見えることから名付けられました

日本には江戸時代に渡来しました。

原産地のヨーロッパでは古くから野菜として扱われてきました
葉牡丹の原種のケールは栄養価の高い緑黄色野菜として
青汁に利用されます
青汁って好き嫌いが分かれますよね?
余談ですが、ケールを油で炒めて食べたら
とても美味しかったです。

葉牡丹も、身体に良い野菜として食べることができますが
花屋さんの店頭で売られている物は
ほとんど農薬が使われているので
観賞用として楽しむことをお勧めします。

大きなサイズから小さなサイズ、葉の色も形もバラエティー豊富

九州は長崎県佐世保市で生産されている

ワイルドプランツ吉村さん













吉村圭さん

花屋業界で有名な吉村圭さん
お花のことを語るととにかく熱い‼
熱い男としても有名です。
そして生産しているお花の種類がとても多いのです。

露地栽培の葉牡丹は
あちこちに点在していました。
これは
台風直撃に備えてとのこと

1か所にまとめて栽培すると
全滅してしまうので、それを避けるためです。

九州は台風の通り道
毎年台風の時期はひやひやしてしまいます。

















露地だけで8000坪の広さ
車から降りて見下ろす葉牡丹畑は圧巻
思わず、わぁー!って声が出てしまいました。

この日はちらちらと雪が降っていたのですが
寒さ忘れるくらい夢中になって魅入ってしまいました。

スプレー(枝分かれ)タイプもありますが、
この畑の葉牡丹は
芽かきをして1本のしっかりした仕立てにします。

葉牡丹には、ふちがフリル状のちりめん系
葉に細く深い切れ込みが入っているさんご系
葉が丸く見た目がキャベツの丸葉系などあります。
畑の葉牡丹は丸葉系でまわりが白くて中央は可愛いピンク色をしています。

有機質肥料を使った栽培に取り組んでいます(減農薬栽培)
自然いっぱいの環境で植物達にストレスを与えない
伸び伸びと元気いっぱい空に向かってとても力強い!
下まで光が届くように葉かきもきちんとされています。

そして・・・
もうひとつ注目されているのは
有名な染めの技術

その日の温度、お天気、植物の給水度合い…
などなどと一つ一つ工夫して繊細な染め技術
ファンを増やしています。

染め葉牡丹を店頭に置いて
自然の色だと思われたお客様もいらっしゃいました。

















美しいブルーの染め葉牡丹
これからのシーズンにピッタリな煌びやかさがあります!
パープルブルーのグラデーションに
宇宙を感じてしまいました
なんて美しいのでしょう!

この葉牡丹は
染め+スプレーもほどこされています。
スプレーにもかなりのこだわりがあり
ただかけるだけではダメなのだと
またまた熱く語ってくれました。

葉牡丹を飾ってみて
周りの葉の色が変わってきたら
取ってくださいね。

時間が経って、真ん中の部分がにょきにょき出てきて
形が変わる様も可愛らしいです。

葉牡丹のみでも
他のお花に合わせて飾っても可愛い葉牡丹は
とてもとても長持ちして
長く楽しめるのでおすすめです。

オランダ屋では12月に入ると店頭に並び始めます。
ぜひ、お店に足を運んで
その目で可愛い葉牡丹をごらんくださいね!


2018年10月27日土曜日

vol.8 百合

前回の投稿でオリエンタルリリー(百合)の生産者さんについて
書かせていただきました。

今回はお花について・・・

【百合】 ユリ 球根植物

ユリ目ユリ科のうち主としてユリ属の多年草の総称です。
学名Lilium
Liliumはラテン語でユリの意味。

百合は北半球で発見された植物です。
百合は海抜より高い場所で成長します。

日本はオランダをはじめ
南半球のニュージーランドやチリから
毎年1億5千万個以上の球根を輸入しています。

風が吹くと花が揺れるところから「揺すり」と言われ、
それが変化して「百合(ユリ)」と呼ばれるようになりました。

漢字の「百合」は百合の花の鱗片がたくさん重なっているところから
きていると言われています。

聖母マリアに捧げられたことから
「純潔のシンボル」とされています
キリスト教ではマドンナリリーと呼びます。

日本でも百合は神聖な花とされて昔から多くの人に好まれて来ました。

「知ってる百合の名前は?」と聞くと
「カサブランカ」と答える方がとても多いです。
百合の王様と言っても良いくらいの存在感ですね。















「カサブランカ」は今でも大変人気があり、
1980年代後半から90年はじめにかけて「ユリブーム」を巻き起こしました。
日本の百合の原種数種の交配種である事はあまり知られていません。
白い百合はすべて「カサブランカ」と思われがちですが
実はそうではないのです。

百合は品種登録されているだけで100品種以上あります。
育種活動が盛んになり、
かけあわせなどで
バラエティー豊かな色、強さ、大きさなど
ゆりはどんどん進化しています。

品種ごとに特徴をあげると…

オリエンタル・ハイブリッド系
大輪の花、かぐわしい香り、ボリューム感
お花屋さんの店頭でよく見かけると思います。

ロンギフローラム・ハイブリッド系
大きく香り高い白いお花
トランペット状の花が外側に向いて咲きます
代表種は鉄砲百合

アジアティック・ハイブリッド系
総称スカシユリ
オリエンタル系と比べて中輪で香りがなく
色が豊富、花姿がしっかり
上向きに花を咲かせます

LAハイブリッド系
Lはロンギフローラム、Aはアジアンティック
良いところを掛け合わせた交配種です
香りはなく色彩豊かでトランペット状の花を咲かせます。

OTハイブリッド系
オリエンタル系とトランペット咲きの百合の交配種です
甘い香りが特徴で
オレンジ色と赤褐色の色味が豊かです

LOハイブリッド系
ロンギフローラム系とオリエンタル系の新しい交配種
オリエンタル系の素晴らしい香りと小さいサイズ
コンパクトなブーケなどに喜ばれそうです。

芳香
甘く特徴的な香りは
リラックスさせてくれる効果があります。
百合は香りが良いのが最大の魅力ですが
使う場面で香りがない方が良い時もありますが
今は
百合の魅力そのままで
香りがない品種も出回っています。


花粉
花粉のある自然そのままの姿は
とても美しいと思います。

しかし、ついうっかりして服などについてしまった場合は
ガムテープなどの粘着テープを使用すると効果的です。
花粉が着いた箇所で何度も触らないように注意してください。

掃除機がある場合は
「弱」に設定して様子をみながら使用してください。
絶対にこすらないように注意しましょう。

育種は盛んに行われ
今では花粉がない(無花粉)の百合が出回っています

色々なシーンで大活躍する百合
日保ちもよく蕾から花開くまでの
ストーリーが楽しめます

ぜひご家庭で気軽に飾って欲しいです











2018年10月18日木曜日

産地見学 vol.7 オリエンタルリリー(1)

花屋で働き始めて、
初めて購入して家に飾ったのはオリエンタルリリーのシベリアでした。
気品ある佇まいと花開いた時の華やかさに魅了されました。

百合にもたくさんの品種や色があります。
その中でも、
白い百合の清楚でいて高貴な雰囲気は特別な気がします。

カサブランカ
この百合の名前を聞いた事のある方は多いと思います。

カサブランカは、オリエンタル・ハイブリッドと呼ばれる品種群の1つですが
シベリアも同じ品種群です。
シベリアは花が上向きに咲き、アレンジもしやすく
とても良い香りがします。

白を筆頭に薄いピンク、濃いピンク、黄色...
カラーバリエーションも増えました。
お仕事で毎日必ず手にするオリエンタルリリー。

【オリエンタルリリー】 
Lily 百合
ユリ科(球根植物) 
原産地 北半球


その魅力をもっと知りたいと
伺ったのは...
栃木県宇都宮市
全国でも有数の日照量。
百合の育成に適した好立地。

F・F・HIRAIDEさん
エフ・エフ・ヒライデさん

2つの「F」はFarmerとFloristのことです。

お花のプロフェッショナルである「生産者」「フローリスト」
エンドユーザーへのお花の魅力をお届けする
という意味を込めています。












代表取締役の平出賢司さん

落ち着いた話し方。
理知的な雰囲気でとても頭が切れるのが伝わります。
とても誠実な方です。
時々見せる笑顔が優しくて
少年のようです。

オリエンタルリリー生産の前はトマトを生産していました。
オリエンタルリリーを生産するようになって29年。












圃場は何ヵ所にも分かれています。

第1圃場は
鉄骨ハウス3棟、パイプハウス4棟。
第2圃場は統合環境制御コンピューター導入のとても大きな圃場。
第3圃場は鉄骨ハウスで集出荷場を併設しています。












圃場の行き来は車です。
太陽光発電設備も整っていて、
近代化という言葉を当てはめてしまいたくなります。

全シーズン生産可能な設備を備え
オリエンタル系約90万本、LA系約10万本を年間生産しています。
















ハウスの中はほわっと暖かく
ぬくもりを感じます。
















シャベルの機械で穴を開けて
球根を植え付け
理路整然ときちんと並んでる百合達
































カベッラ
百合達が高い空へ向かって
真っ直ぐ伸びている姿が美しい。


コルコバード
まるで陽だまり
















採花した百合は
このレールで運ばれていきます
















選定を待つ百合達。
前処理剤の入った桶に直ぐに入れられて
レールで運ばれて
選定場所に運ばれます。

化学肥料を用いない有機質肥料での栽培など
環境へも考慮しています。
土の消毒は80度のお湯を1時間ほどパイプから供給しています。
土は財産だと言います。

















球根は主に輸入しています。
オランダからが1番多く、
生まれ育った国の気温や地温にどれだけ整えることが出来るか?
ストレスのない環境を作ってあげられるのか?

球根にとって良い環境を作ってあげる!

常に考えて取り組んでいるそうです。

扱っている百合の品種は約50品種ほど。
ソルボンヌ、テーブルダンス、マーロン、シベリア、プレミアムブロンド・・・
赤、白、黄色、ピンク・・・



球根貯蔵庫には
たくさんの球根達が自分達の出番を待っています。

















優しく球根を手にする平出賢司さん

まるで我が子を慈しむような優しい手つきです。
土にこだわり、光にこだわり、
24時間コンピューター管理されていますが
最終的には
平出賢司さんの愛情が
美しい百合達を花開かせているのです。

生産者
平出賢司さんから
一言・・・
百合は
手元に届いてから咲かせることが楽しめます。
蕾から大きく花開くまでを
間近で見て楽しんで欲しいです。
花もちが良い百合
ぜひご家庭で飾ってください。

花もち剤を使用する場合は百合専用の物をお勧めします。
品種によりますが、百合の葉の黄化を進めてしまう場合があるそうです。



1本でも存在感あるゴージャスなオリエンタルリリー
気軽に飾ってみませんか?